代表者様の思いを形に表していく、経営デザインシートの作成をしてみませんか?
- hi-perda
- 2023年8月4日
- 読了時間: 3分
こんな方に読んでほしい!
◎静岡市近郊で営業中
◎従業員数30名以下
◎活気ある職場づくりを通して業績アップにつなげたい
◎ご年齢が30-50代の代表者様
こんにちは。社会保険労務士の杉浦です。
今回は、先日ご紹介しました「経営デザインシート」の利用や作成について、文章化し発散することで学んでいきたいと思います。
経営デザインシートとは、環境変化に耐え抜き持続的成長をするために、自社や事業の
(A) 存在意義を意識した上で、
(B) 「これまで」を把握し、
(C) 長期的な視点で「これから」の在りたい姿を構想する。
(D) それに向けて今から何をすべきか戦略を策定する。
ものとされています。
「この仕事をするのは、なぜ私たちなのか?」から入って、過去現在未来を一本線にまとめる思考法です。
重要なのは、
・これまで足りなかったものに、戦略を追加することで、これからこうなりたいな
という順序で考えるのではなく、
・これからこうなりたいけど、これまではこうだったので、その足りない戦略を実行していく
という順序で考えることです。
前者では場当たり的な印象を受けますが、後者では数年スパンの長期的な実行計画が見えています。
「これから」と「これまで」の差分を分析することを、「As Is」ー「To Be」分析とも言います。(人材版伊藤レポートでも言及がありました。)
では、実際にシートを見ながら考えていきましょう。

(首相官邸:経営をデザインする より加工して引用 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/keiei_design/siryou01.pdf)
こちらは簡易版です。
A:自社の目的や特徴から、どのような企業運営をしていきたいかを書きます。存在意義を意識してみましょう。(愛されてきた・長く取引ができてきた理由にヒントがありそうです。)
B:これまでの価値創造メカニズムを思い起こします。提供価値→ビジネスモデル(どのような方法でその価値を提供しているのか、また、その根幹となる思いやノウハウは?)→資源(それを可能にしている要因とは?技術、人、商品力など)の順番で考えてみましょう。
また、現状の課題は何ですか?こちらも書いていきます。
C:これからの価値創造メカニズムを思考します。提供価値(これからは、誰に届けていきたい?)→ビジネスモデル(どのようにして価値を生み出す?)→資源(そのために必要なものとは?)の順番で考えてみましょう。
外部環境については、今後立たされる社会の変化や業界の変化について考えます。
D:C-Bから、足りないものを捉えます。例えば宿泊業で、自社の認知度に課題がある→2030年には、若者にも愛される宿でありたいというデザインを考えたら、この差分で思いつくのは「インフルエンサーになりうる、発信ツールに慣れた人材の育成や採用」というものが導き出せますね。
詳細版の方が詳しく、書く欄も大きいのでお勧めです。
また、ABCDを書く順序についてはこだわりなく行きましょう。ともかくも、「なりたい自分を叶える」ことが目標になります。
そして、実現可能・不可能に初めからこだわってしまうと、自由な発想ができません。紙の上では自由に表現(妄想?)しましょう。
経営デザインシートのサイトでは、過去のデザインシートではありますが、各企業の記入例が公開されています。
独自性も大切ですが、ひとまず参考にされてはいかがでしょうか?
さて、これができたら、ミッション/ビジョン/バリューも抽出できますね。
ミッションはAから、ビジョン・バリューはB、Cから当てはめていけそうです。
全てについて、働く方それぞれの思いを込められれば、いよいよ人材活用ガイドライン上の、人材戦略作りに進めます。
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