交通労働災害を防止するために・起こった後の対応。支部研修会にウェブ参加しました。
- hi-perda
- 2022年11月9日
- 読了時間: 3分
こんな方に読んでほしい!
◎静岡市近郊で営業中
◎従業員数30名以下
◎活気ある職場づくりを通して業績アップにつなげたい
◎通勤を伴う仕事
◎ご年齢が30-50代の代表者様
こんにちは。社会保険労務士の杉浦です。
皆様は、車・自転車・バイクを使っての通勤や、営業訪問等されていらっしゃいますか?
厚労省によると、交通労働災害は、死亡災害の全体の2割を占めているそうです。また、業種で見てみると、実はトラック運転手やタクシードライバーのような、運転をメインにする業種よりも、顧客訪問等で使っている運転手の方が、全体の割合で多いそうなんですね。
これからの寒い時期には、特に以下の点について注意して運転しましょう。
・安全ベスト、ヘルメット着用(ヘルメットは顔が全ておおわれるものが良いでしょう。)
・マンホール等でのスリップ(停車位置に気を付けることや、急な加減速を避けること)
・早めのライトオン
・交通情報の確認
・反射材の導入
その他、飲酒運転撲滅を含めた、会社側の配慮を含め、こちらのリーフレットをご確認いただければと思います。


(厚生労働省:交通労働災害を防止するために より引用 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000102664.html)
これに関連して、去る11/7、静岡県社会保険労務士会・静岡清水支部合同の研修会「交通事故が労災だった時に知っておきたい保険の仕組みと対応」に参加しました。
東京会から高橋健先生・松山純子先生が、リモートでご登壇された本研修会ですが、事業所でなく交通事故だから注意したい労災手続のポイントや、交通事故後の症状と障害年金について学ぶことができました。
◎交通事故の労災の時のポイント
・自賠責保険で事故の治療をカバーする場合、「休業補償給付」は出ないけれど、「休業特別支給金」は出る。
・このことで、労災で出うる80%の保険給付よりも、多い金額が支給されることも。
・ただし、自賠責には上限120万円があって、これには自由診療分の費用も込みでの上限だから、必ずしも自賠責が得になる、ということもない。
・休業特別支給金のみを申請するときは、「第三者行為災害届」を届け出る必要はない。(求められる監督署もあるが)
◎障害年金と労災保険
・交通事故でけがした場合の障害年金としては、肢体・眼のけがを先に提出する。1年6か月経ったら「高次脳機能障害」での提出も検討できる。
・高次脳機能障害は、「これまでできていた日常生活ができなくなる(身辺の清潔保持などが難しい)」「感情が不安定(事故前までは穏やかだったのに、事故後は怒りっぽくなった)」等といった特性がみられる。→こうした様子が見られるときは、過去に交通事故の経験がないかにも思いを巡らせる!
・障害年金は、傷病ごとの審査になるので、どこかの部位が治っていなくても申請はできるが、労災は、1つでも治療を続けていると申請できない。(交通事故なら、皮膚科への通院が終わっていても、整形外科には通院しているといった場合)
全体を通して、実務で気を付けるべき点はもちろん、「交通事故にならないよう注意することは大事だな」と改めて感じました。
特に車は、便利であると同時に、人を撥ねてしまえば無事では済まない危険性も持っているということを意識して、運転するようにしたいですね。
クルマ社会の静岡市、寒い時期も安全運転で行きましょう。
コメント