どう思う?orどうしたい?聞き方のコツ
- hi-perda
- 4 日前
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こんな方に読んでほしい!
◎静岡市近郊で営業中
◎従業員数51名以上
◎活気ある職場づくりを通して業績アップにつなげたい
◎ご年齢が30-50代の代表者様
◎地方で経営していくことに不安がある
こんにちは。社会保険労務士の杉浦です。
経営者として社員と対話するとき、「本音をもっと聞きたい」と感じたことはありませんか?
社員がなかなか自分の意見を言わず、場が静まり返ってしまう――。そんな経験を持つ方も多いはずです。
実は、問いかけの「言葉選び」ひとつで、相手から出てくる答えの質は大きく変わります。そこで有効なのが「どう思う?」や「どうしたい?」というシンプルな質問です。
この二つの聞き方は似ているようでいて、少しニュアンスが違います。
「どう思う?」は、現状や状況についての考えを聞き出すもの。
「どうしたい?」は、未来に向けた行動や希望を引き出すもの。
つまり、「思う」は“今の頭の中”を、「したい」は“これからの行動の方向性”を探る問いかけなのです。
では、どうすれば自然に、社員にこうした問いを投げかけられるのでしょうか。いくつかコツをご紹介します。

1. 自分の意見を先に全部言わない
経営者として意見を持つことは当然ですが、最初から「こうすべきだ」と伝えてしまうと、相手は答えを“推測”してしまいます。結果として、「社長の考えに沿った無難な答え」しか返ってこなくなるのです。
そこで、まずは「私はこう考えているけど、あなたはどう思う?」という形を意識すると良いでしょう。自分の意見を“仮置き”して、相手の考えを受け止める余白を残すのです。
2. 小さなテーマから始める
いきなり「今後の会社の方向性についてどう思う?」と聞かれても、社員にとっては荷が重すぎます。答えが出せないまま黙り込んでしまうことも。
おすすめは、業務の身近なテーマから始めることです。
「今のやり方、やりにくいところはある?」
「次の案件、どう進めたいと思う?」
こうした“小さな問い”の積み重ねが、やがて大きな意見交換へとつながります。
3. 否定せず、まず受け止める
社員が勇気を出して口にした意見をすぐに否定すると、次からは発言しなくなってしまいます。たとえ現実的でないアイデアであっても、まずは「そういう考え方もあるね」「なるほど」と受け止めることが大切です。
否定は後回しでかまいません。受け止めたうえで、「実際に進めるとしたらどんな課題がありそう?」と建設的な対話に切り替えましょう。
4. サインを見逃さない
社員が「本当はこうしたい」と思っていても、口に出すのをためらうことがあります。表情や声のトーンに注意を払い、「少し言いにくそうだね。率直にどう思う?」と促してあげるのも、経営者の役割です。
いかがでしょうか?
「どう思う?」は現状を、「どうしたい?」は未来を引き出す問い。どちらも、社員の心の中に眠っている前向きな発想を表に出すきっかけになります。
ただ、普段の社会人生活、または日常の私生活でこうした気持ちの面に向き合うことは少ないのではないでしょうか?
経営者の一言は、ただの質問で終わることもあれば、社員の意欲を引き出す大きなスイッチになることもあります。
先日の「どう思う?」を聞かれて困る人の気持ちの記事も参考にしつつ、ぜひ日々の会話の中で意識的に取り入れてみてください。
対話を通じて社員が自分の考えを口にするようになれば、会社全体の空気が変わり、活気あるチームづくりにつながっていくはずです。


