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嫌われるコミュニケーションの3D ―「でも」「だって」「だから」

こんな方に読んでほしい!

◎静岡市近郊で営業中

◎従業員数51名以上

◎活気ある職場づくりを通して業績アップにつなげたい

◎ご年齢が30-50代の代表者様

◎従業員との会話が弾まない

こんにちは。社会保険労務士の杉浦です。


「最近、若い社員がすぐ黙ってしまう」「話しても反応が薄い」――そんなふうに感じたことはありませんか?

もしかすると、あなたの会話の中に、「嫌われるコミュニケーションの3D」が潜んでいるかもしれません。

その3Dとは――「でも」「だって」「だから」です。

一見、何気ない言葉ですが、この3つを繰り返すと、相手との信頼関係を壊してしまうことがあります。



3Dが生む“壁”と“不信感”

たとえば、部下が「この作業、もう少し効率的にできないかと思いまして…」と提案してきたとします。

そこで、こんなふうに返していないでしょうか?

〈NG例〉

部下:「この作業、もう少し効率的にできないかと…」

上司:「でも、今のやり方で問題ないだろう?」

部下:「あ、そうですね…(もう何も言うまい)」

また別の日には…

部下:「A案よりB案の方がコストを抑えられるかと」

上司:「だって、前にも言ったけどA案の方が安全だから」

部下:「……(もう提案はやめよう)」

さらに…

部下:「この仕様って、お客さんから分かりにくいって声がありました」

上司:「だから、前も言ったようにマニュアルを読んでもらえばいいんだよ」

部下:「(話を聞く気がないんだな…)」

こうした返答に共通するのは、相手の話を否定し、会話を止めてしまう点です。

どんなに正しいことを言っていても、「でも」「だって」「だから」で始まる返事は、“反射的な否定”として受け取られやすく、結果として「話してもムダだ」と感じさせてしまうのです。


傾聴姿勢が信頼を育てる

では、同じような場面でも「3D」を使わずに、相手の話に耳を傾けるとどうなるでしょうか?

〈OK例〉

部下:「この作業、もう少し効率的にできないかと…」

上司:「なるほど、どんな方法を考えているの?」

部下:「はい、たとえばこういう方法で…」

上司:「面白いね。リスクはありそうかな?」

部下:「少しありますが、工夫すれば…」

→会話が続き、改善の可能性が広がります。

別の場面でも…

部下:「A案よりB案の方がコストを抑えられるかと」

上司:「B案に注目した理由、もう少し詳しく聞かせてもらえる?」

部下:「はい、実はこの点で…」

→提案の意図が共有され、対話の質が深まります。

このように、「3D」を使わず相手の意見に一度関心を向ける姿勢を持つことで、信頼が生まれ、建設的な話し合いが可能になるのです。


経営者にこそ必要な「聞く力」

私たち経営者は「正しく導く」「判断する」ことに慣れています。ご経験から来る正しさがあることは事実ですね。

だからこそ、部下の話を聞くときにも、つい「結論」や「正論」で返してしまいがちです。

けれど、多くの人はまずは「聞いてくれた」「受け止めてもらえた」という実感を求めています。


他者を思いのままに動かすことができると考える思想を「操作主義」といいます。

でも、相手のことはコントロールできない。そう心に留めたうえで、「でも」「だって」「だから」を減らし、代わりに「なるほど」「どうしてそう思ったの?」「ありがとう、参考になるよ」といった前向きな反応を心がけてみてください。


まとめ

「でも」「だって」「だから」は、日常的によく使う言葉ですが、相手の話にブレーキをかけてしまう危険なワードです。特に逆接で展開する場面でないときでも、「でもさ」と言ってしまいがちです。

ちょっとした言葉遣いの違いが、相手のモチベーションや信頼感に大きな影響を与えることを、私たち大人こそ意識したいところです。

コミュニケーションはキャッチボールです。

受け止めるから、相手も投げ返してくれる。

まずは「3D」を封印し、「聞く」から始めてみませんか?

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