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おじさんの、戦い

  • hi-perda
  • 2018年3月12日
  • 読了時間: 4分

こんばんは。 ペルダ・コンサルティングの古橋です。

先に閉幕した平昌オリンピック。 日本人選手の活躍、中でも10代から20代前半の若い選手の活躍が脚光を浴びました。 とても素晴らしいことだと思います。

そんな中、栄光や称賛とはほぼ無縁の中年おじさんの地味な挑戦が、ここ静岡でもありました。 3月4日、静岡マラソンです。

僕にとっては3年越しのリベンジがかかった大会です。 前回(2015年)の挑戦では、最後の最後、38.7キロ地点の関門を突破できず失格となり、悔し涙を呑んだのです。

それから3年。 エントリーしておきながら大会当日雨だからという理由でばっくれたり、そもそもエントリーを忘れていたり、紆余曲折あっての「再挑戦」です。

しかし、満を持して、と言える状況では残念ながらありません。 今年のこの冬の寒さは、練習に赴こうとする僕の気持を打ち砕くには十分すぎるものだったからです。 仕事終わりの夕方に外に出ていく気にはとてもならず、かといって朝は朝で「眠いから」という揺るぎのない理由でもって外どころか布団からも出られず。 ただただ無為に過ぎていく時間。 オリンピックでの若い選手たちの輝きを横目に、俺はこんなんでいいのかと自問する毎日でした。 (全部自分のサジ加減ひとつなのですが)

幸い、週末には天気の良い穏やかな日が続いたということもあって、その日に合わせて長距離(といっても11キロくらいですが)を走る練習だけは欠かさずに行ってきました。 天気がいいこともあって割と気持ちよく走れます。 「割といけるんじゃない?」 1ミリも根拠が分からない意味不明の希望的観測で自らを励ますしかありませんでした。

そして本番当日。 幸いなことにいいお天気です。

僕は今回の大会に際して、自分ルールを決めていました。 それは、「決して焦らない」ということです。 空腹対策のために、カロリーがギュッと詰まったマラソン用の補給食(ウィダーインゼリーの濃縮版みたいなやつ)を携行し、1時間ごとにきちんと摂ること。 給水ポイントでは邪魔にならないように気をつけつつ、立ち止まってゆっくり水を飲むこと。 足が辛いなら、その都度ほぐして回復を図ること。 どうせ5時間半の制限時間内にゴールできれば自動的に記録更新なのです。 だから焦らずに行こう。 それがルールの全てです。

8時20分、スタート。 特に何も考えず、黙々と歩を進めていきます。 もちろん、先の約束事はしっかりと守ってレースを進めます。

ハーフ地点を超え、長い長い久能海道に入ってからも、眩しい青空と爽やかな潮風を背に、気持ちよく走ることができています。 気温はかなり高め(最高気温22℃!)で日差しも強かったのですが、僕はそのとき「楽しかった」のです。 これは驚くべきことでした。 亀仙人の下で重い甲羅を背負って修行に励んでいた悟空とクリリンが天下一武道会を前にして甲羅を脱いで思い切りジャンプしたらものすごい高く飛べた、みたいな感覚と言えばいいでしょうか。

1時間ごとに、携行している補給食を水と一緒にきちんと取り、その度ごとに足の疲れをほぐして走り続けました。 それが功を奏したのかどうかは分かりませんが、30キロを超えてもペースは落ちていません。 (途中の給食で配られていた「揚げ饅頭」が実に美味しかったです)

そして35キロ地点の関門を「4時間3分48秒」でクリア。 関門閉鎖まで30分もの余裕を残して通過。

前回の挑戦ではギリギリでこの関門をクリアしていたので、大幅な進歩です。

制限時間の5時間半までには、まだあと1時間25分もあります。 あと7キロちょっとを1時間25分(=85分)、ということは、1キロ当たり12分のペースで走った(歩いた)としても、制限時間内ギリギリにはゴールできる計算です。

よし!いける!! と思うのと同時に、それがわずかな心の緩みを生んだのかもしれません。

もうこの後は歩いたってゴールできる。 それが分かった途端に、急に足が前に出なくなってしまったのです。

息はあがり、苦しく、足も膝もそれまでの好調が嘘のように激しく痛み出します。

もういい、十分だ。ここまでよく頑張った。 制限時間ぎりぎりでのゴールだって、自己記録を大幅に更新することは違いないのだし、十分に立派なものだ。 痛む足を引きずってまで走る必要はどこにも無い。 そんなに苦しい思いをしたって、誰かが褒めてくれるわけでもないじゃないか。

僕の中の、天使か悪魔か分かりませんが、内なる声がそう囁きます。

と同時に、スタートするまでは夢想だにしなかった「5時間切り」が、もう手の届く範囲にあるのです。 誰かに褒められるためではない。 自分で自分を誇りたいのだ。 だから、ここ一番。 ここ一番だけ、根性見せてやる。

そして、ゴール。 記録は「5時間4分53秒」。

残念ながら、5時間切りという記録を残すことはできませんでした(一応、ネットタイムでは4時間58分59秒でしたが)。

マラソンという競技が「自分自身との戦い」であるのだとしたら、最後の最後で小さく負けた気がします。 この「4分53秒」は、来年の宿題として僕自身の胸に留めておきたいと思います。

 
 
 

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