お家へ帰ろう
- 2017年6月6日
- 読了時間: 4分
こんばんは。 ペルダ・コンサルティングの古橋です。
6月1日、来春卒業予定の大学生を対象にした企業の採用選考が、正式に解禁されました。 人手不足を背景に企業の採用意欲が高く、空前の売り手市場とされています。
そんな学生優位の就活戦線。 学生が企業を選ぶ際の判断材料として、仕事の内容ややりがいだけでなく、「休日数」や「残業の多寡」といったところも重要なポイントになっているようです。
日経新聞が就活学生に行ったアンケートでは、 「月にどれくらいまで残業しても構いませんか」との質問に対して、最も多かったのが「20~40時間(1日あたり1~2時間)」の43%という結果が出ました。 「20時間未満」と「残業はしたくない」をあわせると60%に達しています。
電通の新入社員が過労自殺した件や、政府が推し進める働き方改革の影響が、就活生の意識にも表れていると言えます。
15年くらい前、ハローワークで「求職活動支援セミナー」の講師をしていたことがあります。 仕事を探している皆さんの前で、履歴書の書き方や面接の受け方をしゃべる仕事です。 当時使用した就職活動のマニュアルテキストには、「応募者が面接でしてはいけない質問集」が載っていました。 曰く、
「休みや残業の有無を質問するのは、自らやる気がないと言っているようなものなのでNG」
僕が講師をしていたのは2000年代の始め頃です。 就活市場はいわゆる「就職氷河期」の最中にありました。 有効求人倍率は1倍を下回り、現在の売り手市場にはほど遠かった時代です。 フリーターや派遣労働者など「非正規労働者」の増加が、社会問題化していました。 その当時を思い出すと、就活生が堂々と「休みが多くて残業が少ない会社がいい」と言えるようになった現在の状況は、夢のようにも思えます。
それが良いことなのかどうなのか。 賛否は分かれると思いますが、いずれにしても「そういう時代」なのでしょう。
ただ、学生さんが残業に拒否反応を示すのとは裏腹に、ここ日本の長時間労働の是正はなかなか進んでいません。
何故か。
その理由はいくつも考えられます。
無駄に長い会議やそのための資料作り。 過剰なサービス。 ITを活かした業務の効率化が進んでいない現状。 先輩・上司が仕事していると帰りづらい職場の雰囲気・・・等々。
思いつくことは幾つもあります。
また、こういった企業側の問題とは別に、労働者自らが「残業代を生活費のあてにしている」という事実も否定できません。
残業時間の削減が進まない現状について、新しい視点として「日本人はみんな家に帰りたくないからだ」という分析をしたネット記事がありました。
例えば男性の場合、早く帰ってもその分家事や育児を手伝わなければならなかったり、普段あまり家にいないものだから子どもたちが懐いてこなかったり。 要するに、「家に居場所がない」のです。 だから、せっかくのノー残業デーにまっすぐ家に帰らないで時間をつぶすサラリーマンに居場所を提供する「残業難民ビジネス」が繁盛しているのだとか。
「家が大好き」な僕にはこれがちょっと信じられません。 僕はもう、仕事が終わったら猛ダッシュで家に帰ります。 5月に生まれたメダカの赤ちゃん。 この仔たちに夕飯をあげる、という大切な仕事が待っているからです。 夕飯は、塩水に湧かしたブラインシュリンプ(プランクトンの仲間)。 これをスポイトで丁寧にすくって与えます。 栄養たっぷりで、何よりひと手間かけた僕の愛情に溢れています。 すくすくと育つ赤ちゃんたちの姿をじっと見つめるとき、僕の居場所はここだなあ・・・と、しみじみ実感するのです。
たとえ誰も「おかえり」と言ってくれなくても。
ところで全然関係ありませんが、堀江貴文さんの「多動力」という本の広告が新聞に載っていました。 何万もの仕事を同時進行で動かす力を身につけるためのノウハウが書かれた、いわゆるビジネス啓発本です。 広告中の見出しの中に「肩書きを3つ持てばあなたの価値は一万倍になる」というのがありました。
僕の肩書と言えば・・・。
①特定社会保険労務士 ②キャリアコンサルタント ③メダカの赤ちゃんにエサをあげる係
、これで僕の価値が1万倍に上がったのかホリエモン。 むしろ下がってないかホリエモン。
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