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園児をバスに放置してしまう。ナッジで回避できないか?

  • 11 分前
  • 読了時間: 4分

こんな方に読んでほしい!

◎静岡市近郊で営業中

◎従業員数51名以上

◎活気ある職場づくりを通して業績アップにつなげたい

◎ご年齢が30-50代の代表者様

◎細かいミスが多い


こんにちは。社会保険労務士の杉浦です。

幼稚園や保育園の送迎バスで、園児が車内に置き去りにされる痛ましい事故が、何度も報道されています。

特に夏場は、短時間でも車内は危険な高温となり、命に関わる事故につながります。

事故が起きるたびに、

「なぜ確認しなかったのか。」「確認せずに車を後にするなんてありえない。」

という声が上がります。

しかし、これほど社会問題となり、再発防止策が講じられているにもかかわらず、置き去り事故は完全にはなくなっていません。


この問題は「人が悪い」のではなく、「人はミスをする」という前提で考えなければならないと思います。

人の注意力や善意だけに頼るのではなく、「ミスをしても事故にならない仕組み」を作ることが重要です。(散々議論されつくされていると思いますが)

そこで、「ナッジ」という考え方を用いて、どんなことができるか考えてみます。(専門家ではないので、厳密に違う部分があったらすみません)



ナッジとは何か?

ナッジ(Nudge)とは、英語で「そっと背中を押す」という意味です。

行動経済学では、命令や罰則ではなく、「自然と望ましい行動を選びやすくする工夫」のことを指します。

例えば、

・健康診断の日程をあらかじめ予約しておく

・階段に楽しいデザインを施し、エレベーターではなく階段を使いたくする

・ごみ箱を目立つデザインにして、ごみを捨てやすくする

などがナッジの代表例です。

「強制する」のではなく、「自然とそうしたくなる環境を作る」。

これがナッジの考え方です。


バス置き去り防止に活用できるかもしれないナッジ


・ 車内後方に、毎回回収する確認札を置く

バスの最後尾に確認札を置き、それを回収しなければ運行記録を書けない仕組みにします。

最後尾まで歩くことが、自然な流れになります。

・降車確認チェック表を入口ではなく最後尾に設置する

上記同様、チェックリストを最後尾に設置すれば、署名するために必ず車内を最後まで歩くことになります。

「確認する」ではなく、「確認しないと仕事が終わらない」流れを作ります。

・下車予定時刻に合わせて、目覚まし時計がなるように最後尾に設置する。

「目覚まし時計は、切らなければならない」というところに意識を持っていかせて、最後尾まで連れていくというのは、これも上と同じアイデアです。

・園児の出席情報と降車確認を色で見える化する

出席した園児全員の名前を一覧にし、降車確認が終わると色が変わるようにします。

色が残っていれば、「まだ確認が終わっていない」と一目で分かります。

人は文字よりも色の変化に気付きやすいため、有効な工夫です。

・「最後尾確認ありがとう」のメッセージを掲示する

確認を終えた職員が毎日目にする場所に、

「今日も子どもの命を守る確認をありがとうございます。」

というメッセージを掲示します。

責める言葉ではなく、使命感を思い出させるナッジです。

・「確認しなかった日」ではなく「確認できた日」を記録する

チェック表を「事故防止のための義務」と考えると、形だけの作業になりがちです。

そこで、

「今日も全員の安全を確認できた」

という前向きな記録として残すことで、確認行動そのものに価値を感じやすくなります。


労務管理にも共通する考え方

実は、この考え方は会社の労務管理にもよく似ています。

例えば、

・ヒューマンエラー・情報漏えい・労災事故・ハラスメント

これらも、「もっと気を付けて」と言うだけでは減りません。

人は誰でも忘れます。

疲れます。

思い込みます。

だからこそ、

「忘れない仕組み」「自然に確認できる仕組み」「ミスしても事故にならない仕組み」

を作ることが、組織の役割ではないでしょうか。


まとめ

園児の置き去り事故は、誰も望んで起こしているわけではありません。

だからこそ、

「注意してください。」

だけでは限界があります。

人はミスをする。

その前提に立ち、

「どうすれば自然に安全な行動を選べるか。」

を考えるのがナッジです。

これは幼稚園や保育園だけの話ではありません。

会社の安全管理、人材育成、労務管理にも共通する考え方です。

「人を責める」のではなく、「仕組みを変える」。

その発想が広がれば、事故も、職場のトラブルも、もっと減らしていけるのではないでしょうか。

 
 
 

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